姫路・町家再生塾

入会ご案内

  事務局 姫路市材木町9(しょうあん)



姫路・町家再生塾

(会の目的)

 当会は、姫路市内や播磨地域に今も残る町家の魅力を活かし、住みよい住環境、魅力ある街並み、活気ある
地域社会を創ることを目指しています。そのために、町家建築の保全・改修、新しい町家建築の研究・開発、
またその基盤となる伝統技術の継承、市民への啓発、町家に関する市民相談などの活動を行います。














旧今井家(龍野町1丁目)内海敏夫画



(町家とは)

 町家には厳密な定義はありませんが、室町時代以降日本各地の町に造
られた商職人の住宅の総称です。一般的に、通りに面して間口を揃え、
両側面を塗り込めて隣家と接し、町としての集積性を高めています。通
りに面したミセノマは商売や職人の仕事場に用いられ、奥に生活の場を
取っていますが、中には、もっぱら住まいとして使われる「しもたや
(仕舞屋)」もあります。現代では、店をたたんで「しもたや」として
残っている町家が少なくありません。



 町家に似た住宅形式で、数戸が一棟になった「長屋」もあります。町家はそれぞれが独立しており今でい
う一戸建てですが、こちらは戸境壁を共有する集合住宅です。しかし、町家と長屋には共通点も多く、ここ
では一緒に扱います。


  町家の魅力は何といっても道との関わり方でしょう。格子戸や出格子によって微妙
 に内外を分かった家々が下屋の低い軒の線を連ねる街並みは、人々に優しい感覚をも
 たらしています。道路がクルマに占有されるようになって町家形式の存続が危うくな
 っていますが、道における人々の生活の復権こそ、現代の生活環境に求められるもの
 です。









 また、町家の持つ造形美は、様々な意匠の格子や防火のための漆喰壁、虫籠窓、大きな瓦葺き屋根、時に
はステータスシンボルになる「うだつ(卯立つ)」などの優れた意匠で構成されています。それらは、大工
や左官、瓦師、建具師などの伝統技術による職人芸が生み出したものです。


 町家の内部には現代の住まいにも役立つ沢山の知恵があります。トオリニワの土間や小さな自然を味わえ
る坪庭などです。特に風通しに工夫のある町家は、蒸し暑い日本の夏に適合したエコロジカルな住まいです。
その分冬の寒さは一寸辛いですが・・・

 町家を生かすには、その良さを知ること、伝統技術を活用することはもちろんですが、現代
のライフスタイルに合わせる工夫や、災害に備えて耐震補強など現代の技術を取り入れること
も必要です。さらに、町家の持つ優れた住まい方システムを応用して、あたらしい町家を開発
し普及させていくことが、よい街並み景観を復活させるために求められていると言えます。


(会の活動)

1)市民啓発事業:町家の魅力PRのため、講演会、展覧会、町家見学会などを実施します。

2)相談・斡旋事業:町家の改修、改築、耐震診断・補強、町家の賃貸借などの相談会を実
施します。また必要に応じ適切な専門家を紹介、斡旋します。

3)会員活動:勉強会、技術研修会、見学会などの会員研修を行います。

4)調査・研究事業:民家調査、街並み調査、新しい町家の開発など、自主研究と受託調査
研究を行います。

5)会誌(メールマガジン)の発行を予定。

(会の組織)

 特別顧問 多淵敏樹 
  顧問     内海敏夫
 
 理事長  志賀咲穂 
 副理事長 平内節子、鷲尾和正
 
 理事   熊谷昌邦、四宮忠明、藤原正彦、
山田克幸
 監事   伊勢田信弘

(入会資格)
 町家の魅力を知り、会の目的に賛同される方は、居住地を問わず入会できます。
 ただし、この会を営業活動などに利用することは出来ません。

(会 費)

@ 正会員 会活動の賛同者、町家の持ち主や居住者などで、会の運営に加わって頂ける人。

  入会金2,000円、会費3,000円/年

A賛助会員 会の主旨に賛同いただき、支援していただける個人、企業を募ります。

  入会金 なし、会費10,000円/年

B 友の会会員 町家の持ち主や、町家に興味を持ち、情報交換を求めておられる方が対象です。

  入会金 なし、会費1,000円/年

(事務局) 姫路市材木町9(しょうあん)

      Tel. 079-297-0828

Fax. 079-299-5796

    NPO 姫路・町家再生塾 設立趣意書

 

 姫路は、いうまでもなく世界文化遺産姫路城の城下町として成立した町です。戦災で中心市街の大半を失いましたが、市内にはまだまだ明治・大正から昭和初めに建てられた風情のある町家が残存しています。ただ、老朽化や現代生活に合わないといった理由で、次々に姿を消しつつあります。

 今日、京都をはじめ全国各地で町家や古民家がブームになり、観光資源にもなっています。近代的な都市改造が進む一方で、地域らしいまちなみの形成が求められているためでしょう。町家はその重要な歴史的資源であり、ちょっと手を加えれば充分に活用できる良さを持った魅力的な資産なのです。

 一方、近代的なスクラップ・アンド・ビルドは多くの建築廃材を生み、環境問題を生じています。さらに町の景観の不用意な改変は、地域の人々の生活を分断しコミュニティ形成に好ましい結果をもたらしません。時間が育てた自然や街、建物、町家を大切に扱い、豊かな環境、良いコミュニティを保ち創り上げていくことは、成熟社会に入った我が国には不可欠なことだと思います。

 さらに、日本人の多くが好ましく思ってきた軸組や土壁、障子、ふすま、畳といった伝統的な木造住宅は、シックハウス症候群などの問題の少ない健康的な環境でしたが、安直な工法の蔓延で、それを支える伝統的技術を持った職人がいなくなりつつあります。日本建築文化の継承や街並み景観の保存とともに、気候風土にあった健康的なすまい造りのために伝統的な技術の継承が必要になっていると言えます。

 このように、町家を再生し活用することは私たちの住環境の維持改善を図り、地域を活性化していくために大変有効であり、またすべてを失う前に取り組まなければならない急務であるといえます。発起人一同は、姫路市内や播磨地域に残存する町家の保全・改修、新しい町家の研究・開発、伝統技術の継承等を進めるための「姫路・町家再生塾」設立を、専門家・実務家はもちろん、広く市民に呼びかけるものです。

平成十六年五月

発起人 伊勢田信弘

内海 敏夫

熊谷 昌邦

志賀 咲穂

四宮 忠明

平内 節子

藤原 正彦

山田 克幸

鷲尾 和正

(五十音順)